Git の基本と AI 開発
Git の基本概念と、AI コーディングツールと組み合わせて使うときのポイントを解説します
Git って何?
Git は「ファイルの変更履歴を記録するツール」です。
ゲームのセーブポイントのようなもので、「この時点の状態を保存」しておけば、いつでもそこに戻れます。
AI 開発では特に重要です。AI が大量のコードを変更するので、元に戻せる状態を常に作っておくことが安全策になります。
覚えるコマンドは5つ
1. git init — 記録を始める
cd my-project
git init
プロジェクトで Git を使い始めるとき、最初に1回だけ実行します。
2. git status — 今の状態を見る
git status
「どのファイルが変わったか」を確認します。こまめに打つ癖をつけましょう。
3. git add — 保存するファイルを選ぶ
# 特定のファイルを選ぶ
git add src/App.tsx
# 全ての変更を選ぶ
git add .
4. git commit — セーブする
git commit -m "ログイン機能を追加"
-m の後にメッセージを書きます。「何をしたか」を短く書くのがコツです。
5. git log — 履歴を見る
git log --oneline
過去のセーブポイント一覧が見られます。
AI 開発で Git が大事な理由
1. AI の変更を「なかったこと」にできる
AI が意図しない変更をしたとき:
# 直前のコミットまで全て戻す
git checkout .
コミットしておけば、いつでも安全な状態に戻れます。
2. 「何が変わったか」がわかる
git diff
AI が何を変更したか、差分を確認できます。AI の変更をそのまま受け入れる前に、必ず確認しましょう。
3. AI に変更を説明させられる
AI に「今の変更を git commit して、コミットメッセージも書いて」と頼めば、変更内容を要約したメッセージを作ってくれます。
AI 開発での Git ワークフロー
1. 作業前にコミット(安全なセーブポイントを作る)
↓
2. AI に作業を依頼
↓
3. git diff で変更内容を確認
↓
4. OK なら git add + git commit
NG なら git checkout . で戻す
これを繰り返すだけです。
.gitignore — 記録しないファイル
プロジェクトに .gitignore ファイルを作って、Git に記録しないファイルを指定します。
node_modules/
.env
dist/
.DS_Store
特に .env(環境変数ファイル)は絶対に Git に入れないでください。パスワードや API キーが含まれるからです。
GitHub — コードをネットに保存
Git はローカル(自分の PC)でだけ動きますが、GitHub にアップすると:
- PC が壊れてもコードが残る
- 他の人とコードを共有できる
- Vercel などの自動デプロイと連携できる
# GitHub にリポジトリを作ってプッシュ
gh repo create my-project --public --source=. --remote=origin --push
よくある失敗と対策
.env を Git にコミットしてしまった
API キーが漏れる可能性があります。すぐにキーをローテーション(再発行)してください。
node_modules/ をコミットしてしまった
リポジトリが巨大になります。.gitignore に追加してから:
git rm -r --cached node_modules/
git commit -m "node_modules を追跡対象から除外"
AI に「git push —force」と言われた
基本的に やめてください。履歴が消えます。AI がこれを提案したら「なぜ force が必要なのか」を聞き返しましょう。
次のステップ
- AI と一緒にデバッグする — Git を活かしたデバッグ手法
- エラーの読み方・伝え方 — エラーが出たときの対処法